
保険営業に既に従事している人、あるいはこれから保険営業職に挑戦してみようと思っている方からよく聞かれる、
- 保険営業マンの年収
- 保険営業マンへの転職方法
- 保険営業マンからの転職について
- 保険営業をするにあたってのお勧めの本
について、私なりに紹介していきます。
- きらびやかに見える外資系生命保険の営業マンは実際どれくらい稼いでいるのか?
- はたまた、「電気まで止まった」と言っているあの国内生命保険会社のあの方は、どうしてそんなことになってしまうのか?
- 保険営業を始めると、なかなか辞めさせてもらえないと聞くが、実際どうなのか?
また、成果を出すことが本当に難しい保険営業の仕事を頑張って行くにあたって、参考になる本はあるのか、このようなことを以下に細かくお話ししていきたいと思います。
目次
- 1. 保険営業マンの年収について
- 1-1. 離職率ってどれくらい?
- 1-2. 辞めたい場合はすぐやめられるの?
- 1-3. 郵便局の保険営業って?
- 2. 保険営業の転職
- 2-1. みんなどんな志望動機で保険営業につくのか
- 2-2. とったら有利な資格は
- 2-3. 保険営業から転職するならどんな業種が向いてる
- 3. 保険営業におすすめの本
- 3-1. 保険営業に心理学を学ぶと有利?
- 3-2. 飛び込みで話法は重要か
- 4. まとめ
1.保険営業マンの年収について
ここでは、保険営業マンは実際どのくらいの年収を稼いでいる仕事なのかを書きましょう。とにかく厳しい保険営業の世界です。各営業マンの年収幅は年収50万円くらい~年収3億円くらいのばらつきがあるかと思われます。この幅を見れば、その厳しさがどれだけのものかもわかってきます。まるでプロ野球の選手と同じような世界と言えるでしょう。
年収の高い方は、人格的にも素晴らしく、多くの人から信用と信頼を得ています。また、日々の努力や研鑽を惜しみません。年収の低い人は、業界的にはアルバイト扱いの雇用形態で雇われているので、社会保険もない状態でしょう。ここでは、私が見る、保険営業のありのままを、お伝えしたいと思います。その上で、是非この世界で頑張ろうという方の参考になれれば嬉しいです。
1-1.離職率ってどれくらい?
保険営業の離職率は異常に高いと思います。それは、サラリーマンのように、「時間を潰せば給料になる」形態とは大きく異なり、経営やプロ野球選手と同じで「売上」や「成果」が求められる職種だからです。
つまり、一般のサラリーマンと離職率を比較することは、あまり意味を持ちません。比較するのであれば、野球選手やサッカー選手、あるいは、会社の生存率を目安にしていただければもっとも似たものになるのかと思います。ちなみに、
- プロ野球選手の平均現役寿命は9年 平均引退年齢は29歳
- サッカー選手は平均現役寿命は3年、平均引退年齢は26歳
これらと比較すると分かりやすいのかもしれません。保険営業の場合には、年数を重ねるほどに実力もマーケットも広がっていくという特性があります。つまり、長く生き残る事さえできれば、必ず成功者になれるのです。
では、離職率はどのくらいかと言うと、公式に発表されているデータはありません。離職率が高いことが分かっている中で、それを出すことでメリットなどありませんから、公表しない事は当然とも言えます。世の中的にも、離職率が異常に高いだろうというイメージだけは既に蔓延しているので、皆さん、どれがどのくらいか気になるところでしょう。
先程私は、この職業は、プロ野球選手、サッカー選手、会社の生存率との比較をすることが一番分かりやすいと申しました。企業の生存率とは、創業した企業が、設立何年目で存続している確率のことです。私たちの仕事も、成果なくして存続できません。つまり、皆さん、自営業の経営者と同じ職制なのです。
さて、「企業の生存率」ですが
- 設立1年=40%
- 設立5年=15%
- 設立10年=6%
- 設立20年=0.3%
- 設立30年=0.02%
ご覧の通り、創業してから10年後に残っている会社は100社中6社です。創業してから20年後以降に残っている会社は100社中1社ありません。この自覚があるかないかで、日常の活動方法や考え方も大きく変りますし、当然、生存率も変わってくるのではないかと思います。
一般的にはこれほど厳しい仕事といえます。しかしながら、裏を返すと、万が一にも自分がその100人に1人いるかどうかに選ばれたとしたならば、ライバルは全員死んでいるという見方ができるのです。ライバルがいなくなっていたおかげで、自分に相談が集まったという経験は、私も何度も味わいました。
まさに残存者利益です。残存さえすれば、必ず勝てるのです!
1-2.辞めたい場合はすぐやめられるの?
基本的には「辞めたい」と意志表示すれば、すぐに辞めることができるはずです。そして、退社の意思表示は、「退社届」をもってみなされます。なので「辞めたい」と言っているだけでは、何も起こりません。辞めたいのであれば、すぐに退社届を提出しましょう。
国内の生命保険会社も、外資系の生命保険会社も、引き留めることはすると思いますが最終的にはあなた自身の意思決定が通ります。安心してください。ただし、一つだけ注意しなければならない事例があります。国内大手保険会社を入社2年以内に退社したい場合です。国内社の生命保険の管理職、特に所長、支部長と言われる立場の人は、強烈な退社阻止をしてくるケースがあります。
「お願いだから、あと1ヶ月いてちょうだい」
と迫って、残留してほしいあまりに、マネージャー自身の契約を、その新人にあげてしまうことも多々あります。また、「辞めさせない!そんな勝手なことさせない!辞めるならば一人新人を連れてこい」
と意味不明な命令をする所長もたくさんいます。
このような仕打ちを受けた場合には、鉄板の話法があるので覚えておいてください。
「わかりました。本社の人事部に報告します。それから労基署にも相談します。」
と言ってみて下さい。青ざめて、一転速やかに手続きが完了します。
1-3.郵便局の保険営業って?
郵便局にも保険営業外交している専門スタッフが存在します。ただし、歩合給の要素が強い多くの保険営業職と違い、固定給で仕事をしています。だいたい契約社員として働いていて、どんなに大きな契約を挙げても、歩合給に反映されることはほとんどありません。逆に、全く成果が挙がらなくても、固定給に影響が出ることもありません。
大手の余裕と言えるでしょう。一般の保険営業職からは考えられない、「サラリーマンっぷり」と言っていいでしょう。ただ、もし本当にこの余裕に憧れるのであれば、一般のサラリーマンになればどれでもそういう余裕を得ることができます。時間さえ潰していれば、クビにはなりません。
保険営業のお仕事がきついと感じた人が、誰もが逃げたくなると、いわゆる、このサラリーマンの道に行きたがりますが、一度、私に相談してみて頂ければ、一緒に本当に良い道を選べるのではないかと思いますよ。
2.保険営業の転職
とにかく離職率の高い保険営業は、業界全体として大量採用大量離脱の歴史が繰り返されている。自転車操業という言葉がこんなにピッタリな仕事はない。保険営業が、これほど難しく、うまくいかない人が多いことは、既に世間常識になっているはずなのに、それでも保険営業に転職してくる人は後を絶たない。
また、保険営業でうまくいかなくなった人は、どうするのか?どこに転職するのか?そんなことを私なりに詳しく書いてみようと思う。これを読んでいただく事により、これから保険営業に転職しようとしているあなたは、安心して保険営業に挑戦(失敗)できるかもしれない笑。また、既に保険営業に従事していてもがいている人も、新たな未来が見えるかもしれない。
言いたい事は、人間はそんなに弱くないし、社会はうまくできている。どんなボンクラな営業マンになってしまったとしても、生きていける場所は必ずあるということをわかっていただけたら幸いだ。
2-1.みんなどんな志望動機で保険営業につくのか
保険営業に従事することになった方々の志望動機は、国内生命保険会社、外資系保険会社、保険代理店で動機が分類されているように思われます。それぞれについて私が感じることを書いてみます。
(1) 国内生命保険会社に入社される方の志望動機
国内生命保険会社は営業職に女性を採用している。「セールスレディ」と呼ばれることで知られている、いわゆる保険のおばちゃんだ。その方々の志望動機を見てみると
「仕事がなくて声をかけられたから。」
というような方が多い気がする。そして、口々にこのようなセリフが出てくる。
- 「仕事を探してハローワークに行った帰りに声をかけられて、ついて行ったら、勉強するだけで給料もらえると言われた。」
- 「加入している保険の担当者から、イベントがあるから来ないかと言われて、勉強するだけで給料が出ると言われた。」
- 「行き先もたくさんあって、そこを回るだけで契約が取れるから簡単と言われた。」
こう言われたことがそのまま「志望動機」となっていることがほとんどだ。採用する保険会社側は、営業の厳しさという観点は一切伝えていないどころか、「勉強するだけでお給料が出る」などという嘘を言い、騙して連れてきていることもあるわけだから、詐欺行為であると言われるリスクもあるだろう。
もちろん、詐欺とは証拠なくして立件できないので、言った言わないの議論では、被害者、加害者の立場が定まらず、被害者側は泣き寝入りするしかない。騙されて入社してしまった方は、「こんなはずではなかった」とすぐ会社を辞める人もいれば、気持ちを切り替え、覚悟を決め、事実、大成功する方もいる。
人生何があるかわからないものだ。実際に保険営業職を経験して、失敗した方は、「悪い男に引っかかったのと同じ」と言う方も多いが、成功した方の中には「騙されて入社したけど、騙されてよかった」と思っている方も、一定数いるかもしれない。
(2) 外資系生命保険会社に入社される方の志望動機
外資系生命保険会社は営業職に男性も女性も採用しているが、男性が多いイメージがあるかもしれない。
国内生命保険会社とはまず風貌からして違う。バリッとしたスーツに、持ち物もブランド品であることが多い。
まさに、「スーパーエリート」を絵にした風貌の人物が多い。そのような方々の志望動機を見てみると「収入」「評価」「やりがい」を求めてといった方々が多いような気がする。
話が少しそれるがかく言う私も、外資系生命保険の営業職を経ているのだが、私の入社動機は違う。当時、自営業をしていたのだが、その資金繰りに困った時に「月収50万円+歩合」というWEB広告を見たからだ。
資金繰りに困っていたときに、これを見せられて、飛びつく人は私だけではないはずだ。私の志望動機は、完全に「金」だった。もうお金を稼げるならば、どのようなことでもしようと覚悟を決めて門を叩いた。それがたとえ保険営業だったとしても。。。
ちょっと話を戻そう。
では、志望動機に『「収入」「評価」「やりがい」を求めて』という方々が、何故外資系生命保険会社の営業を仕事として選ぶことになるのか、ここに外資系生命保険会社の緻密な採用マニュアルが練られている。とにかく、採用の方法が、国内生命保険会社のものとは全く違うのだ。
これについては、また別の機会に詳述しよう。
(3) 保険代理店に入社される方の志望動機
保険代理店に入社される方々の志望動機も、国内生命保険会社、外資系生命保険会社の志望動機とは違っているケースが多い。保険代理店へは通常、保険営業未経験者はまず来ることがない。
国内生命保険会社、もしくは外資系生命保険会社など、いわゆる一社専属で保険営業を経験した人が代理店に転職するケースが多い。もちろん稀に、証券会社の営業をしていた、とか、全く他業種から保険代理店に転職してきたという人もいるが、非常に少数と言えるだろう。
彼らが何故保険会社の営業から、保険代理店に移る志望動機の多くは
- コミッションが高い
- たくさんの保険会社の商品を取り扱える
といったものである。代理店の採用担当は、この謳い文句でリクルーティングを行っているケースが多い。
事実を検証してみよう。コミッションが高いかと言う点についてだが、事実である。しかし、最終的に手元に残る金額としては実はそんなに変わらない。何故ならば、コミッションから社会保険料などの法定福利費が引かれるからだ。
たくさんの保険会社の商品を取り扱えることは事実だ。しかし、これは新規開拓ができていて初めて効果が発揮されるものであり、新規開拓できず、会える人もいないのに、「たくさんの保険会社の商品を扱える」などと言っても、全く意味がないだろう。提案する相手もいないのに、取扱い商品だけ多くても、全くお客が入っていないレストランみたいなものだ。
ちなみに、宣伝になってしまうが、当社、ライフサポートの場合は、保険代理店に属するが、コミッションの良さも、たくさんの保険会社の商品を扱えることも謳ってはいない。
- 自由に思ったように働ける
- 保険に限らない様々なスキルを吸収できる
- 事務システムが充実していて、各々に秘書が付いていると同様の効果がある
ことを謳い文句にしている。詳しくは追って別の回でまた話をしよう。
2-2.とったら有利な資格は
「資格」に拘る保険営業マンは多い。これは銀行員が銀行業務検定や各種FP資格を取得することに起因しているのかもしれない。日本人の資格への依存心というか、期待感は昔から非常に強い。資格を取得していれば、仕事がどんどんくると思っている人が多いだろう。
しかし、実際、そんな時代は終わっていると私は考えている。つまり、保険営業に限らず、取ったら仕事が有利になる資格など、皆無だ。例えば、タレントだけではなく知事や市長もやり、大阪維新の会で大活躍した橋下弁護士だって、弁護士資格を取得したが、開業した後は飛び込み営業やチラシのポスティングをしたことは有名だ。税理士にしたって、freeeなどの自動会計サービスが進み、どんどん仕事をなくしていっている。医師だって、遠隔診療の解禁により、不要なドクターは山ほど出てくるだろう。聖域と思われていた資格というものが、テクノロジーの進歩や法的な規制緩和により、どんどん意味がなくなっていっている。
ところが、保険営業マンだけは、それでも資格を取ろうと考えている。それは何故か?私はこう見ている。世の中の情報や環境に疎いからだ。保険営業マンは、保険商品を売るためのヒアリング、保険商品の説明に、話が終始することが多い。それ以外は、この仕事に就いた理由だとか情熱だとかを伝える教育しか受けていないケースが多い。
私はFP資格でさえも持っていて意味があるとは思えない。資格よりも経験が大切だと考えている。相手の立場に立ち、必死で頭をひねり、相手の実利を作り出す経験。時には仲間に相談して、最善解を提供し続ける経験が最も自分の実力を向上させ、結果、顧客満足に繋がり、紹介をいただくことにも結び付くだろう。
だから、もしあなたが資格を取ろうと考えているのならば、その勉強時間と費用は、一人でも多くの人に会えることに費やした方が生産性は高まるだろう。最近では多くの資格が散在している。昔当社に働いていた者が、「相続検定」なる資格を取得し、名刺に書いていた。それも、「相続検定3級」と名刺に入れてあって驚いた。誰が3級の人間に相談をしたいだろうか?
また、2015年冬には、小泉進次郎が「農業の経営学修士号(MBA)のようなものを考えたい」「農業MBAの履修や実習を経験し、プロの農業経営者を確立させることで稼げる農家を増やせる」と発言した。
政治家が資格や学歴をつければ、一流の経営者、儲かる産業に変わると思っているのだから呆れる。資格があるということは、そこに利権が生まれ、資格を取った人よりも、資格を作った人が儲かるものだ。
2-3.保険営業から転職するならどんな業種が向いているか
保険営業を諦めて、他業種へ行く人も少なくはない。私たち保険営業は、最高難易度の商品を販売しているので、この業種からどこの営業職に行ってもある程度は簡単に感じてしまうだろう。
車の営業、PCショップの店員、不動産営業、保険営業をある程度の結果を出すことが出来たいのであれば、どのような分野の営業もできるだろう。だから、たとえ、保険営業で失敗したとしても、他の業種の営業職への転職であれば、自信を持って挑んで大丈夫だ。
ただし、起業となると、意外にもろさを発揮する。保険営業マンは保険のことしか知らないケースがほとんどなためハッキリ言って保険代理店以外に道が見つからないケースがほとんどだ。まさに私自身もその一人なので、ここについては身に染みて感じる。
もし、少人数の人数での保険代理店を経営しようとするならば、ハッキリ言って営業マンの延長線上なので、全く問題はないだろう。しかしながら、事務機能を備え、営業部隊を抱えて経営する保険代理店を起業するとなると、今まで営業だけやっていた立場からは一転し、全くの別領域となっていく。
金融庁からは、従業員の管理監督義務や、コンプライアンス管理を散々つつかれ自身でも営業で成果を求められ続ける。月末になれば会計処理もしなければならないだろう。当社の場合には、それに加え、システム開発などの業務まで不可がかかるだろう。
固定給の従業員の成果が出ない場合には、赤字となり、会社にキャッシュが無い場合には社長自らが自腹を切って補填するしかないだろう。そんなこんなで、苦しんでいる保険代理店は多い。「営業マン時代は大成功を収めていたのに、今はたいへん」と言う保険代理店は多い。そして苦しんでいる分野はたいてい、今まで培ってきた営業とは全く違う、事務系の分野だ。
私はたまたま、システム開発の仕事も多々行ってきた経験があり、他の保険代理店が苦手にしている事務系の仕事にも明るかったのでこの分野については、業種を問わず、多くの企業様から相談をいただくまでになっているが、保険営業から独立、起業を考えている人は今まで経験したことのないことも多々起こるので、私も同じだが、それを乗り越える覚悟が必要なのだろう。
3.保険営業におすすめの本
保険営業に限らず本は読む量が多ければ多いほどいいだろう。私は別に本に限らなくてもよいと思う。世の中の情報を少しでも多くインプットし、アウトプットすることで、トークに深みが増し、幅広い切り口は成約件数を増すこととなるだろう。
ネットで流れる情報の中で私は気になったもの、もう少し深く読みたいと思ったものはAmazonで取り寄せて買っている。本でも漫画でも何でもいいと思う。お勧めの本は、人それぞれだとは思うので、皆さん好きに読みましょう、としか言いようがないのだがせっかくなので、本の効用について考えたいと思う。
何度も言うようだが、別に本に限らなくてもいいと思う。漫画でもネットでも。要するにインプットを増やすことで、保険営業にどのように生きるのか、しっかりここで考えておくべきではないだろうか。
インプットの効用、それは、人の相談に対して、実利を提供できる回答ができることだと私は考えている。それは、保険商品の話しかできず、悩みに対して「たいへんだね」とか「なるほど」とかと同調する人とは、相手にとって明らかにレベルの違う存在になるだろう。
私も少し前までは、とにかく保険の契約をもらうためのスキルに走っていた時期があったがお客さまから突然、「TPPどう思う?」などと聞かれたり、経営者から「俺のいる出版業界は今後どうしていったらいいのかなあ」などと言われたりした際に「そうですねえ~」くらいの同調しかできなかった経験が、大きなチャンスの損失に繋がっていることに気が付き、インプット→アウトプットの習慣を肝に銘じて、徹底することにした。
今は、お客さまから分野を問わず「相談」をいただけるようになってきている。私は、様々な人から「ビジネスの相談」が来ることが、一番頼られていると感じる時である。頼られている限り、そのお客様の「保険を考えるタイミング」はほぼ自分がキャッチできると考えてよいだろう。
どんな状況下でも、たくさんの方々に、「あの人の会話は面白い!知らなかったことをいつも教えてくれる!」と言われる存在になることが絶対必要だと私は考えている。
人間関係の相談、取引先の紹介依頼くらいであれば、駆け出しのころから受けていたかもしれないがビジネス相談となると、相手と同等、場合によっては相手以上にその分野に精通していなければならないだろう。また、その回答をするには、確実に世の中の状況、情報を把握して理解し、考えを持っていなければならないだろう。相手のビジネスをコンサルできることほどやりがいのある相談はないと私は感じている。
3-1.保険営業に心理学を学ぶと有利?
何であれ勉強することは、自分の知識を広げることなので良いことだと思う。知識が広がれば、結果として話題も豊富になり、成果を上げるために有利に働くことが多くなるだろう。保険営業マンは勉強好きな人間が多い。FP資格の取得は業界常識となりつつもあるし、それ以外にも、心理学、コーチング、不動産、人によっては社労士資格や税理士資格を取得したりする者までいる。
ちなみに私は、保険会社に在籍時代に義務として取得させられた資格以外の資格取得はしていないし、必要ないと思っている。成果に有利に働くとも全く思わない。だから、「心理学」でも「税務」でも、改まってテキストを最初から読むような勉強は一切していない。
我々に必要なのは、「勉強実績」でななく、「顧客の問題解決実績」ではないだろうか。保険営業で心理学を学ぶ人は、相手の心の動きを掌握し、成果まで誘導することを目的としたくて勉強する人が多い気がするが、教科書読んでうまくいった人が果たしてどれだけいるのだろうか?
ハッキリ言って、この発想自体が、「顧客を誘導したい」という自分主体な願望な気がしてならない。我々がすべきことは、相手の要望や問題に対して、考え、行動することではないだろうか。
例えば、事業承継、労務問題の悩みを抱えている経営者に、心理学の勉強をしていっても心を動かすことはできないだろう。心理学でも何でも、趣味でカジッて手に取るのであれば、好きにすればよいと思うが、私ならばその時間に、一人でも多くの顧客との接点を持ちたい。誠意をもって、誠実に、日々学んだ知識をフル稼働してさえいれば、私はお客様からの信頼を獲得できると思っている。
心理学に限らず顧客の抱える問題や相談事に対して真摯に向き合って、その都度調べ、勉強し、回答していれば、おのずと知識はつくだろう。そして、そこで吸収したノウハウや経験は、他のお客様で同じ問題を抱えた方々にも生かせる内容だ。
テキスト丸暗記して覚えた人間なのか、顧客の抱える問題の回答として得た知識なのか、生き方がまるで違ってくると思う。
だから私は、この文章のタイトル「保険営業に心理学を学ぶと有利?」、これは、ここに寄せられた質問でもあるが、「そんな暇とお金があるなら、もっともっと他にやることがあるだろう!隣の家でも挨拶しに行って来い」、と思ってしまう。
3-2.飛び込みで話法は重要か
飛び込みに限らず「話法」(トーク)は重要だろう。保険営業の人たちの中には、「こう言ったら決まる!」系の必殺話法を求めたがる人もいるが、もしあなたがこのように思うのであればこの時点で視点がおかしいと思う。
自分が何を伝えたいのかということはもちろんあるが、「相手にどういえば伝わるのか」を徹底的に考えるといいだろう。
人によっては伝わった話法が、別の人には伝わらなかったということは多々あるので同じことを伝えるでも、いくつもの言い回しを用意しておくべきだろう。そのためには、伝えたい事の根本的な内容を自分自身が明確に理解しておくことが大切だ。
優績者のよく使う言い回しを一つだけを覚えてもし、それが通じなかった際、別の言い回しができなかったとしたら、あるいは質問で返された時に、答えることができなかったとしたら、根本理解をしていないのに、枝葉の話法ばかりに力点を置いたという事になるだろう。
さて、飛び込みでの話法の話に戻ろう。テレアポ営業と飛び込み営業を比較した際、それぞれに良し悪しはあるが、良さとしては、あなたの熱心さや印象を相手に伝えることができることでテレアポならば断わられたはずの相手でもOKになる場合があるということだ。もちろん逆もいえる。テレアポでOKだった場合でも、印象が悪い人間は飛び込みではダメになるだろう。
あなたの特性に合わせて、主体となる方法は考えた方がいいだろうが、保険営業の場合、最終的には対面することとなってしまうので、印象の悪い奴は電話でいくら誤魔化せても、ダメになるだろう。話法も大切だが、清潔感、礼節、マナーは絶対に重要だ。飛び込みで必要な話法については追って説明しよう。
4.まとめ
どんな職業においてもプラス面とマイナス面は付き物です。保険営業は、サラリーマンのように、「時間を潰せば給料になる」形態とは大きく異なり、経営やプロ野球選手と同じで「売上」や「成果」で生きています。
一般的なサラリーマンと違うということで、日本人はすぐにマイナスイメージを持つようですが、ここでご紹介したようなプラス面もあることを踏まえて、挑戦するかどうか考えてみて頂ければよいと思います。
以下、参考にして頂ければと思いますが、年収の低い人には、2通りいます。まず1パターン目ですが、細々とやろうとしている方。特に年配の方に多いです。一線を下がり、抱えているお客様のフォローだけでやっていこうとお考えになられている先輩方です。収入のためというよりは、保険という仕事を通じてマイペースに社会と繋がりを持ち、お客様を守っていくという方々に多い思考です。
もう1パターン目、こちらが問題です。まだまだ年齢的には全然働ける世代にもかかわらず、成績が上がらない人。これは非常に厳しい現実を突き付けられることになります。
素直に頑張っていて収入が低いというのであれば、属している会社にも問題があると思います。「頑張れ!ちゃんとやれ!」といった漠然とした根性論を押し付ける上司であれば成績が上がるわけがありません。年収を上げたい、でも、このような会社に属している方は今すぐ転職を考えた方がいいと思います。
他にも、成績が出ない人間の中には飲んだくれている、遊んでばかりいる人間のくせに、文句ばかり言って活動もろくにしない人間というタイプもいます。こういう人種の年収が低いのは当然ということになります。保険に限らず、何をやってもダメでしょう。
当社にも何人かそういう人間はいましたが、退社していただきました。退社後は、この業界では生きていけなくなった人間ばかりです。未だにこの業界にいる者もいますが、成績がいいどころか、普通の成績が出ているという話も聞いたことがありませんし「どこに行ってもダメな奴」の典型と言えるでしょうね笑。
当社では、一人一人に寄り添ったサポートであなたの成功をコミットします!